みずいろハート
お父さんが帰ってきた。私はリビングを飛び出した。

「おかえりなさい!!」

「おお、雪音。今日は早いんだな」

「それより聞いて。あのね...」

私はお母さんに話したことをお父さんにも話した。

「東京...!?」

お父さんは目を丸くした。お母さんが鼻を鳴らす。

「ねぇ、お父さん。いいでしょ?自分で全部やるから!ね?」

お父さんはうーん、と唸りながらネクタイを外した。あと一押しだ。お父さんなら折れてくれるはず。昔からそうだし。

「...雪音の好きにしたらいい」
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