みずいろハート
今度はお父さんが素早く振り向いた。

「おいおい、まさか家族一同引っ越しなんて言わないだろうな」

「そんなお金はありません」

お母さんはピシャリと言い放った。一人暮らしをさせてもらえない?お母さんはどうするつもりなんだろう。

「ちょっと待っておきなさい」

お母さんは電話をかけ始めた。

しばらくして、受話器を置いたお母さんは私に笑いかけた。

「雪音、ルームシェアってわかるわよね?」

ルームシェア。確か、知らない人と同じ家に住むこと...あれ?それはホームステイだっけ?とにかくそんな感じだったはず。
< 5 / 19 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop