孤独女と王子様
☆私の居場所~side YUI~
ある日の朝、開店前に平台の陳列状況をチェックしていると、児玉店長が私のところに来た。
『神戸さん、ちょっといい?』
「は、はい」
開店前のタイミングで店長から声を掛けられるのはかなりのレアケース。
5階にある休憩室に入った。
テーブルに店長と向かい合わせに座る。
『君をここに呼び出したのは他でもない。早速だけど本題に入ってしまえば、神戸さん、異動だ』
「異動、ですか…」
ちょっとそんな予感はしていた。
新入社員からここ本店に勤務してまる4年。
わかば堂書店は全国に42店舗ある。
ちなみに私は首都圏限定のエリア総合職。異動は首都圏の店舗に限られるはずだけど…
「どこの店舗ですか?」
恐る恐る私は聞いた。
『店舗じゃない、隣のビルだ』
「隣のビルって…本部ですか?」
『そうだ』
私は元々本店におけるイベント関係を一手に引き受けてきた。
でも今までは本店所属の社員としてジャンル担当を抱えたまま兼任していた。
『神戸さん、ちょっといい?』
「は、はい」
開店前のタイミングで店長から声を掛けられるのはかなりのレアケース。
5階にある休憩室に入った。
テーブルに店長と向かい合わせに座る。
『君をここに呼び出したのは他でもない。早速だけど本題に入ってしまえば、神戸さん、異動だ』
「異動、ですか…」
ちょっとそんな予感はしていた。
新入社員からここ本店に勤務してまる4年。
わかば堂書店は全国に42店舗ある。
ちなみに私は首都圏限定のエリア総合職。異動は首都圏の店舗に限られるはずだけど…
「どこの店舗ですか?」
恐る恐る私は聞いた。
『店舗じゃない、隣のビルだ』
「隣のビルって…本部ですか?」
『そうだ』
私は元々本店におけるイベント関係を一手に引き受けてきた。
でも今までは本店所属の社員としてジャンル担当を抱えたまま兼任していた。