孤独女と王子様
群馬のあの夜から約1ヶ月。
僕は由依ちゃんと週の半分は体を繋げるようになった。

次の日が休みである火曜日の夜は、その日は由依ちゃんが仕事をめいいっぱいしているから疲れている時もあるのに僕は無理をさせ、夜が明けるまで抱き続ける。

先週はさらに、翌日の日が暮れるまで食事も睡眠も忘れてまどろみ続けたら、由依ちゃんがしばらく歩けなくなってしまった。

由依ちゃんは怒るどころか、僕に抱き付き続ける。
でも今日みたいな土曜日は、翌日の仕事を考えると、無理できない。

そんな冷静な頭を持ちつつ、目の前の唇を貪り続けた。

「由依、入れるよ」
『うん・・・頂戴』

極上の感覚。
言葉では説明できない。

本当に愛する人に対してしか感じない快楽。
由依ちゃんに出会えて幸せだと改めて思う瞬間。

ここは狭くて壁の薄いアパートだから声を出すのを我慢している由依ちゃんが可愛くて、つい意地悪をしてしまう。
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