孤独女と王子様
★確かな愛情~side GOU~
由依ちゃんが列席した式の翌日である日曜日。
僕は1組のキャプテンを担当した後、宇梶さんに呼ばれた。
連れて来られたのは、会議室。
『あの、昨日は申し訳ありませんでした。マイクの件』
「でもあれは、自分でちゃんとフォローできたじゃないですか。僕はセッティングされたマイクをお渡ししただけですからね」
『違うんです』
宇梶さんは首を横に振った。
『あの設備を運んでいる途中から一緒に持ってくれて、機械のチューニングとかセッティングは、実は、列席者の方に手伝ってもらったんです』
「手伝ってもらった?」
なるほど。
宇梶さんが音響の機械の知識に明るいとはとても思えなかったから、あの時スムーズにセッティングが出来たことが不思議だったんだ。
『私、昨日見てしまったんです。控室の中にいる・・・成瀬川さんと彼女さん、ですよね』
「あ、見られちゃった?僕たち、何してました?」
『キス・・・してました。しかもかなり濃厚な。すみません、見てしまって』
「それを見て、どう思った?」
『私に、付け入る隙はないと思いました』
僕は1組のキャプテンを担当した後、宇梶さんに呼ばれた。
連れて来られたのは、会議室。
『あの、昨日は申し訳ありませんでした。マイクの件』
「でもあれは、自分でちゃんとフォローできたじゃないですか。僕はセッティングされたマイクをお渡ししただけですからね」
『違うんです』
宇梶さんは首を横に振った。
『あの設備を運んでいる途中から一緒に持ってくれて、機械のチューニングとかセッティングは、実は、列席者の方に手伝ってもらったんです』
「手伝ってもらった?」
なるほど。
宇梶さんが音響の機械の知識に明るいとはとても思えなかったから、あの時スムーズにセッティングが出来たことが不思議だったんだ。
『私、昨日見てしまったんです。控室の中にいる・・・成瀬川さんと彼女さん、ですよね』
「あ、見られちゃった?僕たち、何してました?」
『キス・・・してました。しかもかなり濃厚な。すみません、見てしまって』
「それを見て、どう思った?」
『私に、付け入る隙はないと思いました』