孤独女と王子様
"そして・・・"と、少し間を開けて、彼女は続きを話した。
『マイクのセッティングを手伝ってくれたの、そのレモンイエローのワンピースを着た彼女だったんです』
「え?」
レモンイエローのワンピース・・・間違いなく、由依ちゃんだ。
『セッティングしながら聞きました。書店のイベント担当なんですってね。"すぐできますよ"って言って貰えて、すごく助かりました』
そうか。
由依ちゃんとそんなやりとりがあったのか。
昨日の夜、由依ちゃんはひと言も言ってなかったな。
別に自分から言うことではないと思ったのかな。
由依ちゃんらしいと言えばらしいけど。
昨日の夜、控室に彼女が来るように仕向けたのは僕。
宇梶社長に頼んで、夜、控室で僕と会う約束をしていると宇梶さん本人に嘘をついてもらい、僕と由依ちゃんの逢瀬をわざと見せつけるように図ったんだ。
『マイクのセッティングを手伝ってくれたの、そのレモンイエローのワンピースを着た彼女だったんです』
「え?」
レモンイエローのワンピース・・・間違いなく、由依ちゃんだ。
『セッティングしながら聞きました。書店のイベント担当なんですってね。"すぐできますよ"って言って貰えて、すごく助かりました』
そうか。
由依ちゃんとそんなやりとりがあったのか。
昨日の夜、由依ちゃんはひと言も言ってなかったな。
別に自分から言うことではないと思ったのかな。
由依ちゃんらしいと言えばらしいけど。
昨日の夜、控室に彼女が来るように仕向けたのは僕。
宇梶社長に頼んで、夜、控室で僕と会う約束をしていると宇梶さん本人に嘘をついてもらい、僕と由依ちゃんの逢瀬をわざと見せつけるように図ったんだ。