孤独女と王子様
『今日の昼休みに、彼が僕を訪ねてきたんだ』
「彼って?」
『柳井くん』
昼休みってことは、うちの会社にくるちょっと前に柳井くんは剛さんと会っていたってこと?
『彼は僕と由依ちゃんの付き合う経緯を知りたかったみたい。だから話してみたら、彼なりに納得した様子だったけど…』
剛さんは顔を上げた。
『火の打ち所のない、好青年って感じでさ。由依ちゃんを一途に思い続けながら、大学生の間に会うことが出来なかった自分の器の小ささと過去の過ちを悔いていた』
剛さんは私を見て、ひと息ついた。
『"次の恋に、踏み出せるかも知れない"って、そう言って、僕と由依ちゃんの幸せを願っています。もう由依ちゃんのことは追いかけないからってさ』
"でもさ"とさらに続ける。
『あまりに好青年すぎて、逆に心配になったんだ。男である僕から見ても、あれはモテる』
「ちょっと、私が柳井くんに靡くって言いたいの?」
『そうじゃないけど…』
「彼って?」
『柳井くん』
昼休みってことは、うちの会社にくるちょっと前に柳井くんは剛さんと会っていたってこと?
『彼は僕と由依ちゃんの付き合う経緯を知りたかったみたい。だから話してみたら、彼なりに納得した様子だったけど…』
剛さんは顔を上げた。
『火の打ち所のない、好青年って感じでさ。由依ちゃんを一途に思い続けながら、大学生の間に会うことが出来なかった自分の器の小ささと過去の過ちを悔いていた』
剛さんは私を見て、ひと息ついた。
『"次の恋に、踏み出せるかも知れない"って、そう言って、僕と由依ちゃんの幸せを願っています。もう由依ちゃんのことは追いかけないからってさ』
"でもさ"とさらに続ける。
『あまりに好青年すぎて、逆に心配になったんだ。男である僕から見ても、あれはモテる』
「ちょっと、私が柳井くんに靡くって言いたいの?」
『そうじゃないけど…』