孤独女と王子様
一方、剛さんは休みなので、紺色のポロシャツに、Gパンだ。
靴はレザー素材のラフなもの。

剛さんは私の足元を見た。
そして、エントランスで出迎えてくれた初老の執事である小林さんに耳打ちをすると、小林さんはスリッパを持ってきてくれた。

『ずっとそれを履いていたんだろ？これに履き替えて、楽になろうよ』
「ありがとう」

すると、剛さんは首を横に振った。

『由依ちゃん、ごめんね。気が付かなくて』

剛さんが謝ることじゃないのに・・・
すると、

『後で足をマッサージしてあげる。由依ちゃん、足が浮腫んでるみたいだから』

と耳打ちされた。

マッサージって・・・ただのマッサージじゃ済まないだろうけど、それはそれで楽しみだと思ってしまう私は、ちょっと、いやかなりエッチな思考になってしまったのかな。
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