孤独女と王子様
僕にとって由依ちゃんは全てにおいて最高の奥さん。
これを自慢しないでどうするんだ。

『全く、お前の色ボケには付き合ってられない。そろそろ荷物運ぶか』
「よろしくお願いしまーす」

僕の部屋から搬出する荷物は衣類ばかり。

マンションには必要なものがほぼ揃っているからね。

『荷物、少ないな』
「お前を呼んだ本当の目的は別だしね」
『まぁな』

蒼には由依ちゃんと会ってもらって結婚指輪のデザインを考えてもらうんだ。

婚約指輪は素人の僕がデザインした。

けど、結婚指輪は親友である"蒼プロ"にやってもらいたいなと思った。

レナっちの"母性"を堀り起こそうとした姉さんじゃないけど、蒼にも"大切な女性と出会えた素晴らしさ"のようなものを植え付けたい。

蒼のデザイン力が単純に凄いと言うのもあるんだけどさ。

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