絆テレパシー
このときの俺は今まで生きてきたなかで一番驚いていたであろう。
(は?え?どういう…)
(もしかして、テレパシーを使うのは初めてですか?)
(ちょ、ちょっと待てよ!…テレパシーってなんだよ…)
(落ち着いてください。せっかく初期アクセスがうまくいったおかげで綺麗にテレパシーができてるんですから。)
俺は状況を整理しようとした。
(初めてだと無理もないですね…整理がつくまで待ってますね)
(…)

どうやら俺の考えていることは彼女につつ抜けらしい。
(はい、全部聞こえてますよ)
(一々突っ込まないでくれよ!)
(あっ…ごめんなさい…)
(えっ、あっいやその…と、とにかく、ちょっと整理させてください)

思えばこれがテレパシーによる、ついでに彼女との初めての会話だった。
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