絆テレパシー
――AM9:55
4月の初めというのに気温はなかなか上がらず、コートやカーディガンを着ている人が駅を行き交っていた。既に到着していた神崎凪も例外ではない。
「お、おはよう、神崎さん。ごめんね、待たせてしまって。」
(おはようございます。まだ、待ち合わせ時間の5分前ですし、気にしないでください。)
テレパシーの感覚にはまだ慣れないが、一々驚きはしない。
「すいません、ありがとうございます。」
(それじゃあ、行きましょうか。)
「はい。」
俺は彼女に連れられ、電車で二駅移動した。車内ではテレパシーをせず、二人とも黙っていた。彼女の様子をチラリと見ると窓の外を眺めながらボーッとしている。
彼女の視線のさきを追うと、寒さの残る空は曇り空が広がっていた。
4月の初めというのに気温はなかなか上がらず、コートやカーディガンを着ている人が駅を行き交っていた。既に到着していた神崎凪も例外ではない。
「お、おはよう、神崎さん。ごめんね、待たせてしまって。」
(おはようございます。まだ、待ち合わせ時間の5分前ですし、気にしないでください。)
テレパシーの感覚にはまだ慣れないが、一々驚きはしない。
「すいません、ありがとうございます。」
(それじゃあ、行きましょうか。)
「はい。」
俺は彼女に連れられ、電車で二駅移動した。車内ではテレパシーをせず、二人とも黙っていた。彼女の様子をチラリと見ると窓の外を眺めながらボーッとしている。
彼女の視線のさきを追うと、寒さの残る空は曇り空が広がっていた。