私の人生でたった一度の恋でした。



「さっきから、何も聞いてこないんだな。」

「別に。聞かれたくないんでしょ。」


「案外優しいんだな。」


「案外って…。そこら辺はわきまえてますから。」


「そうか。」


俺さ。そう言って叶星は話出した。



聞く必要は無いと思ったけど、叶星の肩が震えてる気がしたので、仕方なく聞いていた。



「兄キがいたんだけど、俺をかばって引かれて死んじゃったんだよ。そこから、俺の親おかしくなちゃって。全部お前のせいだって。」



その時には、肩が震えてる気がしたじゃなくて本当に、震えていた。



「暴力も振られてさ。まだ、小学生の俺にはきつくてさ。」

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