私の人生でたった一度の恋でした。
「お願いだからそれだけは取らないで…。」
「星輝…」
俺たちには何もできない。
なんて、無力なんだろう。
こんな、苦しんでいる星輝を助けられない…。
名前しか読んであげれない…。
「ごめん、星輝…。俺には何もできない。ごめん、こんな無力で。」
「なんで、叶星が泣くのよ〜…。」
「悔しいんだよ!!!こんな苦しんでんのに何もできねーんだよ?!」
「叶星…。」
「ねぇ、歌優、叶星…。」
「ん?」
記憶がなくなるのは嫌だ。
だけど、私は何回忘れようが絶対思い出してみせる。
二人の記憶は絶対消さない。
「私、どんなに忘れようが何回だって2人の記憶をもどせるよ!」
2人は、へっ?っていう顔をしていた。
それはそうだろう。
そんな、自信はどこからくるんだって普通思う。
だけど、星輝は自信があった。
「おう、そうだな。俺たちも忘れないようにずっと一緒にいてやるよ!」
「私も!星輝のそばにずっといるよ!」
2人はそういった。
‘‘ずっと’’確かに叶星はそういったんだよ。
嘘つき…。