私の人生でたった一度の恋でした。
「さっきの仕返しかよ」
そう言って苦笑いしていた。
「本当に、そう思ってた!なんか、大人っぽいし!」
「はいはい。それは、褒め言葉として受けとめておくわ」
「うん。そうして」
叶星の、言葉が面白くてつい笑ってしまう。
私が笑っていると叶星が大きな声をだした。
「あー!!!」
「なに?」
「始めて笑ったところみた!」
「私だって、笑うんだけど?」
でも、笑うのは久しぶりだな。
この人と一緒にいたら、もっと笑えるような気がする。
「てか、早く風呂入ってこい。俺のスエットかすから。」
そういえば、ずっとボロボロの格好だった。
「うん。ありがと」
それから、お風呂に入りいつの間にか置いてあったスエットを借りた。
叶星が、どこにいるのかわからなかったのでリビングのソファで待つことにした。