私の人生でたった一度の恋でした。



「ごめん!コンビニ行って色々買ってきた!」



ビニール袋には、お菓子や飲み物がたくさん入っていた。



「うん。ねぇ、今日泊まっていってもいい?」


「最初からそのつもりだったけど?」

「ありがと。」


「お前の家は平気なの?」


「うん。大丈夫。私がいない方がいいんじゃない??」



「そっか。ねぇ、お前の家ってどんな感じ?」



「さっきも言ったでしょ?」

「そうだけど。」

「なんで、暴力振るわれるようになったの?」



なんでって、そこまで突っ込まないでよ。


内心、そう思いつつ話してしまった。



「うちの母親さ。小さい頃、男作って逃げたらしいんだわ。それから、父親が暴力振るうようになった。」



なんで、話しちゃったんだろう。


別に、叶星に話したってどうにもなんないのに。



「じゃあさ、俺の家こいよ。親とも別々に住んでるし。」


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