私の人生でたった一度の恋でした。
一瞬、私の思考回路が止まった。
こいつは、何をいってるんだろう。
名前しか知らない、見ず知らずの奴に一緒に住もう?
バカなんじゃない?
「俺、本気だから。そんな家に返せない。」
叶星の、目は力強かった。
「でも、見ず知らずの人にこんな事行っていいの?お金持って逃げられるかもよ。」
私は、そんなことしないけどこう言うことを言えば気持ちは変わるかなって思った。
「べつにいいよ。」
「なにいって…。もういい帰る。」
グイッ
叶星に、腕を引っ張られていた。
今にも泣きそうな目で。
「お…願いだから。…行くな…。」
そんな目で見られたら、行くにもいけないじゃん。
「分かったよ。ここに住む。」
「ありがと…。わりぃな泣いちゃって。
」
「別に…」
その時は変な人しか思っていなかった。
でも、いつの間にかすきになって行った。