私の人生でたった一度の恋でした。
「はぁー⁈あの、暴力振るわれてる⁈」
「うん。」
叶星は、すごく驚いていた。
それは、そうだろう。
あんな、穏やかな人が家に帰ったら暴力ふるっているなんて。
「それ、知ってんのかよ。」
「娘がいることは知ってるけど暴力振るっていうのは知らないんじゃない?その前に、私が言っても信じないと思う。」
前、私がマスコミや会社関係の人に言おうと思った時あいつに言われたんだ。
“お前がどう足掻こうとむりだからな。
どうせ、お前が言っても誰も信じないさ。”
って言われたんだ。
幼い私でも思った。
信じてくれる人なんか、だれにもいないって。
信じた人がいたとしても、あいつの権力で日本にいられなくなる。
だったら、もう言わなくていいやって思った。
もちろん。なにも知らない叶星は…。
「言えばいいだろ!!そしたらあんな奴逮捕されんだぞ!!」
「叶星は、なにも知らないからそんな事が言えんだよ。」