私の人生でたった一度の恋でした。


「ッ!なにも知らねーよ!お前が話さないからよ!」


「なんで、叶星に話さなきゃいけないんだよ。」



もし、叶星に話したりなんかしたら…。


もし、私がいない間にマスコミや会社関係の人たちに言ったら。


絶対“殺される”



「…少しは、頼れよ!!お前、一人で何もかも抱え込もうとするなよ!!」



そう言いながら、叶星は抱きしめてきた。


「っ!」



その言葉に惹かれるかのように私も抱きしめ返した。


「話してくれよ。一人でどっか行こうとするな。」



私は頷いた。
この言葉を無視することはできなかった。



「…でも、約束して。勝手にマスコミの人たちに話したりなんかしないで。」



「わかった。それだけは、星輝の言う通りにする。」


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