私の人生でたった一度の恋でした。


「2組。」


「2組かぁ!じゃあなんかあったらお前のクラスいくわー」


「やだ!こないで!」


ハッ


どーしよ。感情的になっちゃった。
でも、来てほしくない。


「あ、ごめん」


「なんで、謝んの?てか、クラスになんかあんの?」



なんで、叶星はこういうことには鋭いんだろ。


「別に、なんもない。」


「お前、本当嘘下手だな。」


ドキッ



「早く言えよ。助けてほしいんだろ?」


「いい!助けてもらわなくても大丈夫!!」



叶星なんかに助けてもらったらまた悪化してしまう。


「あっそ。じゃいいや。」


「あ、〜〜〜。」


私は、本当は助けてもらいたかったのに。

せっかく叶星が助けてくれるって言ったのに無駄にしてしまった。


それからは、私たちはあまり会話をしないで買い物に出かけた。


話すことと言ったら‘‘どれがいい?’’の一言だけ。


それから、帰ってきてまた別々の部屋で過ごした。


「はぁ、バカだな私。明日ちゃんと謝ろう。」


そう思って早めに就寝した。


朝起きてリビングに行くと置き手紙が置いてあった。



‘‘先行ってる。''



「ばか。」


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