私の人生でたった一度の恋でした。
「叶星…」
私は咄嗟に叶星を呼んでいた。
「お、星輝じゃん。ちょっと来いよ」
そういわれて屋上に続く階段まで連れて行かれた。
「…。」
「星輝、お前やっぱりいじめられてたんじゃん。」
「別に。苦痛じゃなかったし、友達なんていらなかったから。」
「お前なー。」
叶星は、ため息を吐きながら私に言ったんだ。
「俺がいるだろ?」
その瞬間、涙が流れた。
「ゔぅ、ヒック、」
「よしよし」
叶星は、私が泣き止むまでずっと抱きしめていてくれた。