私の人生でたった一度の恋でした。
「歌優、私か、かえり、た…くないよ」
最後の方は涙でうまく話せなかった。
「大丈夫だよ。私たちが守ってあげる。」
あぁ、そうだ。
私には、歌優と叶星がいる。
大丈夫。
それから私たちは近くの喫茶店に入った。
歌優は、入って私を椅子に座らせた後誰かに電話していた。
3分ぐらい、話した後電話を切って私の隣に座ってきた。
気になって私はきいてみた。
「ん?そのうち来るかはわかるよ。」
すぐ来る?誰だろ。
歌優の友達?そしたら、私お邪魔なんじゃ…
こんな事をおもっている時、喫茶店のドアの鈴が鳴った。
歌優と、わたしはその鈴の音につられてドアの方を向いた。
「星輝!大丈夫か!?」
何が起こったかわからなくて、ただ抱きしめられていた。
「え、あ、うん。な、なんで叶星が??」
「私が呼んだのよ。」
え、歌優が??
いつの間に…。あ、あの電話か。
「歌優が、電話してきて父親に会ったっていうから慌てて飛んできた。」
そういう、叶星は本当に汗だくで息を切らしていた。
「ありがと、叶星、歌優。」
それから、叶星が落ち着いて来た時に話し始めた。
歌優が、話してくれたから私はただ黙っていた。
「じゃあ、星輝はどうしたい?俺らとこのままばれないように暮らすか、父親と話すか。」
一番安全なのは、ばれないように暮らすだよね。
でも、話し合った方がいいともおもう。
けど、私にそんな勇気はない。
だから…
「二人に迷惑かけるかもしれないけど…。私は二人と一緒に暮らしたい。」