私の人生でたった一度の恋でした。
秘めていた想い
あれから、私は叶星の部屋の前まで来ていた。
気持ちを伝えるって言ったけど、やっぱり恥ずかしい。
どうしよう。
そんな事を思っていたらいきなり、叶星の部屋がガチャといって開いてしまった。
「え?!」
「っと、あぶねー、ぶつかるところだったじゃん。どうした?」
寝ていたらしく髪がちゃんとはねていた。
「あ、えっと…」
いきなり、本人が現れてしまったから緊張してうまく言葉が話せなくなってしまった。
「はぁ、とりあえず中はいる?」
そんな私に痺れを切らして部屋の中に招いてくれた。
「なんかごめね?」
「いや、へいき。」
無言になってしまった。
頑張っていわないと!!
「叶星!」
「ん?」
「すき!」
「は?え?」
「私、叶星の事が好きなの!付き合ってください!」
やっと言えた。
叶星の顔をみたら、悲しそうな顔をしていた。
「ごめん…」
そう言って部屋を出て行った。
さっきまで熱を帯びていた顔は、一瞬で冷めてしまった。
部屋にある時計の秒針は止まることなく時間を刻んでいた。
それからしばらくして気づいたんだ、振られちゃったんだって。