私の人生でたった一度の恋でした。


そう思ったら涙がでてきて、止まることも知らずにずっと泣いていた。


それから、一時間ぐらいして歌優がはいってきた。



「星輝?」


「あ、歌優。あのね私ふられちゃった。」


心配をかけたくなくて笑顔で話していたつもりだった。


だけど、歌優にはばれちゃうみたいで。



「ばか…。泣いていいんだよ。」


「なにいってるの?大丈夫だよ!」


それでも、私は笑顔でいた。

変な同情とかしてほしくなくて。


でも、心のどこかでまっていたんだ。


優しい言葉を。

同情でもなんでもいいから何かいってほしかったんだ。


「うた、う。」


歌優の名前を出した途端、さっきまでずっと出していた涙がまたでてきて。


「星輝!」

そしたら、歌優はまた抱きしめてくれていた。


泣き終わるまで。

ずっと…。

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