私の人生でたった一度の恋でした。
「お母さん、着いたよ。」
「えぇ。懐かしいわね。」
歌優と、おばさんの横顔は少し悲しそうだったね。
私はこの時すごい不安だったよ。
叶星が、この事を受け入れてくれるかどうかを…。
ガチャ
「叶星、ただいま。」
「お、おかえり!遅かった…な」
叶星は、ソファでテレビを見ていて今は私たちの方を向いている。
だから、お母さんの事も見えるはずで…。
「は?なんでお前がいるの。帰れよ、帰ってくれよ!!!!!」
「あの、叶星…」
「お前らが連れて来たのかよ!なんで今更…。部屋に戻るわ。」
そういって、部屋に戻ってしまった。
「お母さん。」
「しょうがないわよ。覚悟は決めてたわ。」
「おばさん、どうするの?部屋に閉じこもってけど。」
「部屋の前で話しかけるわ。」
それから、おばさんは叶星の部屋の前に行った。
「叶星…。久しぶり。なにから話していいかわからないけど、とにかく謝らせて…。」
「ごめん…。あの時は本当どうにかしてたわ。謝って許されることじゃないけど本当にごめんなさい。」
「親父は?」
「でていったよ。他の女作って。」
「最低だな。あの親父…。」
「そうね…」
「母さんもな。でも、こんなことになったのは俺のせいだけどな。」
「お母さんも、そう思ってたけどね。」