私の人生でたった一度の恋でした。
〜1週間前〜
歌優side
「ねぇ、叶星??星輝の入院費用私たちで出すでしょ?」
「あぁ、その事なんだけど…」
「ん?どうかしたの?」
「星輝の父親に出させようと思う。」
「は?!なんであんな父親に言いに行かないといけないの?!意味わかんない!!」
「俺もそう思ってたけどさ。すこしでも、星輝と父親の関係を保っていたいんだ。その、入院費用も承諾書とか色々あるだろ?」
「そうだけどさ…。お母さんに書きてもらえばいいじゃん。」
私と、叶星と、お母さんは頻繁に会っている。
もちろん、星輝の事も知ってる。
「そしたら、色々戸籍とか変えないといけなくなるんだ。だったら、最初から本当の家族に書いてもらうしかないんだよ。あいつは、ひどい父親だよ。だけど、星輝の唯一の血のつながりがある人だ。」
「うん。」
そんな事を言われても納得は出来なかった。
そんな、私の顔を見た叶星が言った。
「ごめん、歌優。これだけは俺のわがまま聞いてくれ。」
「そこまで言うなら…。わかった!協力するよ!」
「ありがとう。」
その時の、叶星の顔は本当に幸せそうな顔をしていた。
「でもさ、大企業の社長だよ?そう簡単に合わせてくれないと思うけど。」
「いや、娘って言えばなんとかいける。」
「じゃあ、そこで私の出番??」
「あぁ。頼んだぞ。」
そして、決行は明日になった。