私の人生でたった一度の恋でした。
カランカラン
「おい、待て!!!」
私たちが、でて数分もせずにおじさんが追いかけてきた。
また、くだらないことを言うつもりだろう。
そう私は思っていた。
「なんですか?」
叶星は、とても冷たい目で見ている。
「書類を貸せ、サインをすればいいんだろう?」
「はい…?」
私は、一瞬この人が何を言ってるんだろうと思った。
さっきまで、自分の事を考えてなかった人だよ?
「流石に、そこまで鬼ではない。自分の一人娘だし、もしサインしなくてそれがマスコミにばれたらめんどくさいからな。」
やっぱり、ほとんど自分の立場の事を考えてるのか…。
「そう言うことなら結構で…」
「お願いします。ここにサインをお願いします。」
「はっ?!何いってるの!叶星!」
「いいんだよ。本来の目的を果たせるなら…。」
「〜〜〜ッ!わかった。」
正直、この時叶星が何を考えてるのか全くわからなかった。