私の人生でたった一度の恋でした。
しばらくお父さんは、無言だった。
その、沈黙を破ったのは叶星。
「おじさん、星輝にすごい良い名前つけてるじゃん!それだけ、想ってるんだろ?だったら、もう一回やり直せるよ。これからは、ちゃんと親と子供として接しあえよ。」
もうこの時、私は泣いていた。
涙が止まらなかった。
「ごめんな、星輝…。ごめん!」
ギュッ
そういって、何十年間ぶりに私はお父さんに抱きしめられた。
子供みたいに泣く私とずっと謝ってくるお父さんを温かく二人は見ていた。
それから、泣き終わって二人で決めたことがいくつかできた。
一つ目は、絶対一週間に一回はお見舞いに来る。
二つ目は、ちゃんと名前で呼ぶ。
三つ目は、過去を持ち出さない。
この三つを約束してお父さんは、家に帰っていった。