シーサイド・ティアーズ~潮風は初恋を乗せて~
 信号が変わり、車は再び動き出した。
 ハッと我に返る私。
 最後のショウ君の言葉は、ハムスターじゃなくてネズミだったかな……。
 どっちだったか、記憶は曖昧だけど、そういうことを言われたはずだ。
 そもそも、セリフを一言一句覚えているわけじゃない。
 随分前の出来事ばかりだから。
 ほんとに、長い間、離れ離れになってしまったショウ君だけを、私は想い続けてるんだ……。

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