シーサイド・ティアーズ~潮風は初恋を乗せて~
蓮藤さんの案内で、あてがってもらったお部屋へと私たちは向かった。
どうやら、両親と私とで、別々のお部屋を割り当ててもらえたらしい。
私の部屋も、両親の部屋も、清潔感あふれる、整理整頓の行き届いた部屋で、みんな大満足だった。
とりあえず、各々の荷物を置かせてもらう私たち。
蓮藤さんが「それでは、ごゆっくり」と言って引き下がると、両親と私は、両親の部屋でしばらく話すことにした。
数分後、誰かがノックする音が聞こえて、会話をやめる私たち。
蓮藤さんかな。
お父さんが立って応対する。
そこに立っていたのは、やはり蓮藤さんだった。
「まことに申し訳ないのですが、諸事情により到着が遅れると、会長よりご連絡がございました。明日以降になってしまうかもしれない、とのことでございます」
蓮藤さんは申し訳なさそうに言う。
「そうですか、いえ、我々は時間に余裕がありますので、問題ないですよ。な、雫?」
お父さんはそう言うと、私を見た。
「あ、はい。今週いっぱい、休暇を取ってますんで、問題ございません」
せっかくこの島に里帰りするんだから、ということで長めに休暇を取っておいて本当によかった。
やはり会長さんってだけあって、多忙みたいだな……。
「まことに申し訳ございません。もちろん、このことは既に烏丸様にもお伝えいたしました。恐らく、まもなく烏丸様ご本人よりご連絡がございますので、お待ちいただきたく思います」
深々と頭を下げる蓮藤さんに、両親と私は口々に「お気になさらないでください」と言った。
「それでは、私はまたいったん失礼いたします。お夕食の際には、お声かけいたしますので」
蓮藤さんはそう言うと、立ち去っていった。
どうやら、両親と私とで、別々のお部屋を割り当ててもらえたらしい。
私の部屋も、両親の部屋も、清潔感あふれる、整理整頓の行き届いた部屋で、みんな大満足だった。
とりあえず、各々の荷物を置かせてもらう私たち。
蓮藤さんが「それでは、ごゆっくり」と言って引き下がると、両親と私は、両親の部屋でしばらく話すことにした。
数分後、誰かがノックする音が聞こえて、会話をやめる私たち。
蓮藤さんかな。
お父さんが立って応対する。
そこに立っていたのは、やはり蓮藤さんだった。
「まことに申し訳ないのですが、諸事情により到着が遅れると、会長よりご連絡がございました。明日以降になってしまうかもしれない、とのことでございます」
蓮藤さんは申し訳なさそうに言う。
「そうですか、いえ、我々は時間に余裕がありますので、問題ないですよ。な、雫?」
お父さんはそう言うと、私を見た。
「あ、はい。今週いっぱい、休暇を取ってますんで、問題ございません」
せっかくこの島に里帰りするんだから、ということで長めに休暇を取っておいて本当によかった。
やはり会長さんってだけあって、多忙みたいだな……。
「まことに申し訳ございません。もちろん、このことは既に烏丸様にもお伝えいたしました。恐らく、まもなく烏丸様ご本人よりご連絡がございますので、お待ちいただきたく思います」
深々と頭を下げる蓮藤さんに、両親と私は口々に「お気になさらないでください」と言った。
「それでは、私はまたいったん失礼いたします。お夕食の際には、お声かけいたしますので」
蓮藤さんはそう言うと、立ち去っていった。