シーサイド・ティアーズ~潮風は初恋を乗せて~
里子
「久しぶり~! こうして会うのは何年ぶりだっけ」
玄関で、里子が私に抱き付いてきた。
「会うのは数年ぶりだよね。メールとかは普段からしてるけど」
「だよね~。元気だった?」
「私は見てのとおり、元気! こんなところで立ち話も何だし、さぁさぁ、上がって上がって」
里子は奥のリビングへと案内してくれた。
そしてしばらくは、お互いの近況を話し合った私たち。
里子は相変わらず、元気そうだ。
私はお見合いのことなどを話した。
「うっそ~! 桜ヶ丘グループの会長さん?! 玉の輿、確定! こんないい話、二度とないよ。絶対受けなきゃ!」
「でも、私は……」
「ああ、分かった! いつも言ってるショウ君でしょ? 気持ちは分からないでもないんだけど……また会うのは厳しいんじゃないかな。もし偶然、街ですれ違ったって、お互い気づくことすら難しいんじゃない? だったら、新たな恋に生きたほうがいいと思うよ。えっとね、私だって、こんなこと言いたくて言ってるわけじゃないんだよ。雫のためだから。幸せになってほしいし」
「うん、分かってるよ。ありがとう」
私はそれしか言えなかった。
「そうだ、オサム君なら連絡つくよ。こないだ、メアドや番号を交換したから」
「ええっ?!」
「会ってみる?」
「うん!」
オサム君と会うの、幼稚園時代以来だ……。
かつての友達と再会できるということで、私はワクワクしていた。
「じゃあ、この後、早速連絡してみるよ。会える日が決まったら、メールするからね。オサム君は夏休み中らしいから、きっと明日にでも会えるはず」
「ありがとう」
「いいってば。それより、きっと雫はびっくりすると思うよ。オサム君の変貌ぶりに」
「え?」
現在のオサム君……どんな人なんだろ。
里子も私も、幼稚園当時と比べると、まるで別人だし……オサム君もそうかも。
そして、ショウ君もそうかもしれない。
またしても、ショウ君のことを思い出してしまい、一人で恥ずかしくなった。
「オサム君を見たときの雫のリアクションを楽しみにしてるよ」
「え~。早く知りたいなぁ」
「それは会ってのお楽しみ」
里子は愉快そうに笑った。
玄関で、里子が私に抱き付いてきた。
「会うのは数年ぶりだよね。メールとかは普段からしてるけど」
「だよね~。元気だった?」
「私は見てのとおり、元気! こんなところで立ち話も何だし、さぁさぁ、上がって上がって」
里子は奥のリビングへと案内してくれた。
そしてしばらくは、お互いの近況を話し合った私たち。
里子は相変わらず、元気そうだ。
私はお見合いのことなどを話した。
「うっそ~! 桜ヶ丘グループの会長さん?! 玉の輿、確定! こんないい話、二度とないよ。絶対受けなきゃ!」
「でも、私は……」
「ああ、分かった! いつも言ってるショウ君でしょ? 気持ちは分からないでもないんだけど……また会うのは厳しいんじゃないかな。もし偶然、街ですれ違ったって、お互い気づくことすら難しいんじゃない? だったら、新たな恋に生きたほうがいいと思うよ。えっとね、私だって、こんなこと言いたくて言ってるわけじゃないんだよ。雫のためだから。幸せになってほしいし」
「うん、分かってるよ。ありがとう」
私はそれしか言えなかった。
「そうだ、オサム君なら連絡つくよ。こないだ、メアドや番号を交換したから」
「ええっ?!」
「会ってみる?」
「うん!」
オサム君と会うの、幼稚園時代以来だ……。
かつての友達と再会できるということで、私はワクワクしていた。
「じゃあ、この後、早速連絡してみるよ。会える日が決まったら、メールするからね。オサム君は夏休み中らしいから、きっと明日にでも会えるはず」
「ありがとう」
「いいってば。それより、きっと雫はびっくりすると思うよ。オサム君の変貌ぶりに」
「え?」
現在のオサム君……どんな人なんだろ。
里子も私も、幼稚園当時と比べると、まるで別人だし……オサム君もそうかも。
そして、ショウ君もそうかもしれない。
またしても、ショウ君のことを思い出してしまい、一人で恥ずかしくなった。
「オサム君を見たときの雫のリアクションを楽しみにしてるよ」
「え~。早く知りたいなぁ」
「それは会ってのお楽しみ」
里子は愉快そうに笑った。