シーサイド・ティアーズ~潮風は初恋を乗せて~
海辺でお食事
それから、サイクリングがてら、島を案内してくれた蓮藤さん。
詳しく、そして時折ユーモアも交えつつ色んなことを教えてくれる蓮藤さんのお陰で、楽しい時間を過ごせた。
やがて、お昼時になり、別荘近くの海辺でお昼ご飯をとることにした私たち。
私が座ろうとすると、蓮藤さんがサッとビニールシートを敷いてくれた。
卒のない動きと優しさに、ドキドキする私。
そして、コックさんの作ってくれたお弁当もとても美味しく、楽しい食事となった。
食後は、またしてもおしゃべりすることに。
徐々に汗ばむような気温になってきているのを感じた。
だけど、潮風が涼しくて心地よいので、暑さはあまり苦にならない。
やっぱり、海辺っていいなぁ……。
「5時からはご友人と会われるんでしたよね。お疲れでしたら、いったん別荘へ戻りましょうか?」
突然、蓮藤さんは私に聞いてきてくれた。
「私は大丈夫ですが、蓮藤さんはずっと自転車を漕いでくださっているので、お疲れでしょう。一旦、帰りましょうか」
「いえ、私のことはご心配なく。雫様がお疲れでないのなら、午後もしばし案内を続行いたしますが」
「では……お願いしてもいいですか?」
別荘へ帰っても、両親とおしゃべりするぐらいしか、することがないし……。
蓮藤さんに色々な場所へ連れてってもらっているほうが、私にとっては楽しく過ごせる気がしていた。
「お任せください。今日は準備が整っていないので、私ぐらいしか知らないであろう『とっておきの場所』へは、ご案内できなくて残念ですが」
「え? そんな場所があるんですか?」
すごく興味が出てきた。
行きたい!
「ええ。私の『秘密の場所』ですよ」
秘密の場所……。
この言葉が、またしても私の想い出を呼び覚ましていく。
辺りに流れている海風と共に、想い出が鮮やかに蘇ってきた……。
詳しく、そして時折ユーモアも交えつつ色んなことを教えてくれる蓮藤さんのお陰で、楽しい時間を過ごせた。
やがて、お昼時になり、別荘近くの海辺でお昼ご飯をとることにした私たち。
私が座ろうとすると、蓮藤さんがサッとビニールシートを敷いてくれた。
卒のない動きと優しさに、ドキドキする私。
そして、コックさんの作ってくれたお弁当もとても美味しく、楽しい食事となった。
食後は、またしてもおしゃべりすることに。
徐々に汗ばむような気温になってきているのを感じた。
だけど、潮風が涼しくて心地よいので、暑さはあまり苦にならない。
やっぱり、海辺っていいなぁ……。
「5時からはご友人と会われるんでしたよね。お疲れでしたら、いったん別荘へ戻りましょうか?」
突然、蓮藤さんは私に聞いてきてくれた。
「私は大丈夫ですが、蓮藤さんはずっと自転車を漕いでくださっているので、お疲れでしょう。一旦、帰りましょうか」
「いえ、私のことはご心配なく。雫様がお疲れでないのなら、午後もしばし案内を続行いたしますが」
「では……お願いしてもいいですか?」
別荘へ帰っても、両親とおしゃべりするぐらいしか、することがないし……。
蓮藤さんに色々な場所へ連れてってもらっているほうが、私にとっては楽しく過ごせる気がしていた。
「お任せください。今日は準備が整っていないので、私ぐらいしか知らないであろう『とっておきの場所』へは、ご案内できなくて残念ですが」
「え? そんな場所があるんですか?」
すごく興味が出てきた。
行きたい!
「ええ。私の『秘密の場所』ですよ」
秘密の場所……。
この言葉が、またしても私の想い出を呼び覚ましていく。
辺りに流れている海風と共に、想い出が鮮やかに蘇ってきた……。