シーサイド・ティアーズ~潮風は初恋を乗せて~
 そのレストランは、湖畔に立てられていた。
 席から、湖が一望できて、ショウ君の言うとおり、最高の眺めだ。
 湖は穏やかで、そこかしこに白い鳥の姿が散在している。
 空を飛んでいる鳥もいた。
 その向こうには、さっきのぼっていた漣渚山が見えている。
 ここから見ると、山の色が少し濃いように思えた。
 青空、山、湖のコントラストが美しく、思わずため息をつく私。
「いい眺め!」
「だろ? ここで食う飯は最高だぞ」
 私たちは、揃ってハヤシライスを注文し、景色と食事を楽しんだ。

「じゃあ、次はプラネタリウム!」
 元気よく言うショウ君。
「いいね! 星、大好き」
「だろ?」
 すごく楽しみ!
< 86 / 113 >

この作品をシェア

pagetop