シーサイド・ティアーズ~潮風は初恋を乗せて~
プラネタリウム
プラネタリウムに入った私たちは、すぐに中央付近の席に着いた。
まだ始まってないので、天井は暗い。
やがて、ナレーションと共に、天井に無数の星が出現した。
その光景に圧倒される私。
綺麗……。
そっとショウ君のほうを盗み見ると、夢中で見上げている横顔があった。
私はつい、その横顔にも見とれてしまう。
20年間、夢にまで見たショウ君が隣で……。
人工的なものとはいえ、こんな満天の星の下で。
私は信じられないほど、幸せな気分だった。
再び、上に目を戻すと、「夏の大三角」が輝いており、ナレーションでの説明が続いている。
ひときわ輝くその三つの星はそれぞれ、白鳥座の「デネブ」、こと座の「ベガ」、わし座の「アルタイル」という名前らしい。
そして、そのうち、ベガが七夕の織姫星、アルタイルが彦星であることを、初めて知った。
そうなんだ~。
織姫と彦星の間へ向かって、白鳥座の白鳥が飛んでいくかのような構図だ。
白鳥が、二人の仲を応援してくれているのかな。
私にはそんな気がした。
ナレーションが終わり、出入り口の照明がついた。
終わったみたいだ。
「綺麗だったね!」
ショウ君に言うと、「だろ?」と答えてくれた。
「星っていいよな。聞いたか、夏の大三角。あれ、今晩、見てみないか? 天体観測に行こうぜ」
ショウ君の声も弾んでいる。
「うん、行きたい」
「あと、山へもまた行くし、今日は盛りだくさんだな」
ほんとにそうだ。
ここまでも、実に楽しい時間を過ごせている。
こんなに幸せでいいのかな。
ふと、急になぜだか、寂しくなる私。
なんでだろう……こんなに幸せなはずなのに。
突然、「全てを清算してから」という、昨日のショウ君の言葉が頭の中を駆け巡る。
何を清算するんだろう……。
明日までって話だったはず。
私は途端に、気になって気になった仕方なくなった。
「何、ボーっとしてんだ? さっさと出ようぜ」
「う、うん……」
言われるがままに、ショウ君に続いて、プラネタリウムの館内から出た私。
心の中には、モヤモヤが残ったまま。
まだ始まってないので、天井は暗い。
やがて、ナレーションと共に、天井に無数の星が出現した。
その光景に圧倒される私。
綺麗……。
そっとショウ君のほうを盗み見ると、夢中で見上げている横顔があった。
私はつい、その横顔にも見とれてしまう。
20年間、夢にまで見たショウ君が隣で……。
人工的なものとはいえ、こんな満天の星の下で。
私は信じられないほど、幸せな気分だった。
再び、上に目を戻すと、「夏の大三角」が輝いており、ナレーションでの説明が続いている。
ひときわ輝くその三つの星はそれぞれ、白鳥座の「デネブ」、こと座の「ベガ」、わし座の「アルタイル」という名前らしい。
そして、そのうち、ベガが七夕の織姫星、アルタイルが彦星であることを、初めて知った。
そうなんだ~。
織姫と彦星の間へ向かって、白鳥座の白鳥が飛んでいくかのような構図だ。
白鳥が、二人の仲を応援してくれているのかな。
私にはそんな気がした。
ナレーションが終わり、出入り口の照明がついた。
終わったみたいだ。
「綺麗だったね!」
ショウ君に言うと、「だろ?」と答えてくれた。
「星っていいよな。聞いたか、夏の大三角。あれ、今晩、見てみないか? 天体観測に行こうぜ」
ショウ君の声も弾んでいる。
「うん、行きたい」
「あと、山へもまた行くし、今日は盛りだくさんだな」
ほんとにそうだ。
ここまでも、実に楽しい時間を過ごせている。
こんなに幸せでいいのかな。
ふと、急になぜだか、寂しくなる私。
なんでだろう……こんなに幸せなはずなのに。
突然、「全てを清算してから」という、昨日のショウ君の言葉が頭の中を駆け巡る。
何を清算するんだろう……。
明日までって話だったはず。
私は途端に、気になって気になった仕方なくなった。
「何、ボーっとしてんだ? さっさと出ようぜ」
「う、うん……」
言われるがままに、ショウ君に続いて、プラネタリウムの館内から出た私。
心の中には、モヤモヤが残ったまま。