アドベント・カレンダー
取引先の会社でOLをしている希美子と出会ったのは
商品開発の打ち合わせのために出入りするようになった部署にいたからだ。
女性が多い部署だったため、とくに誰と区別できていたわけではなかった。
ただ…
3回目くらいの打ち合わせで、出されたコーヒーでふと気づいた。
ブラックだ…
隣の課長のコーヒーにはミルクが添えられていて
もう一人同行している同僚にはスティックシュガーが添えられている
俺は、コーヒーにはミルクも、砂糖も淹れない。
覚えている…?
すでに始まっている打ち合わせの邪魔にならないよう、そっと会釈をして出ていくその横顔を捉えることができた。
帰りに、取引先の気軽に話せる咲田さんに聞いてみた。
「ああ、あの子。希美子ちゃん。こういうの良く気づく子なんだよ。」
すでにデスクワークに向き合っている彼女に声をかけるすべもなく
その横顔が印象に残っていた。
商品開発の打ち合わせのために出入りするようになった部署にいたからだ。
女性が多い部署だったため、とくに誰と区別できていたわけではなかった。
ただ…
3回目くらいの打ち合わせで、出されたコーヒーでふと気づいた。
ブラックだ…
隣の課長のコーヒーにはミルクが添えられていて
もう一人同行している同僚にはスティックシュガーが添えられている
俺は、コーヒーにはミルクも、砂糖も淹れない。
覚えている…?
すでに始まっている打ち合わせの邪魔にならないよう、そっと会釈をして出ていくその横顔を捉えることができた。
帰りに、取引先の気軽に話せる咲田さんに聞いてみた。
「ああ、あの子。希美子ちゃん。こういうの良く気づく子なんだよ。」
すでにデスクワークに向き合っている彼女に声をかけるすべもなく
その横顔が印象に残っていた。