片恋ひらり。
ぬくもり
「美玲後ろぉ!」
友達の美由紀に、大きな声で指を指された。
いったい何事ぉ!?
「・・・えっ!?」
私は、階段を踏み外していた!
「うそでしょ!?きゃぁぁっぁぁぁ~」
ドッカァーン☆
「いったぁ。。。」
「またかよお前!」
皆さん笑ってらっしゃるよ・・・。無理もないか。
私高城(タカシロ)美玲(ミレイ)13歳中2。
多分学年・・・いや学校一のドジ。
本日転んだ回数ゎ・・・8回目。もちろん、わざとじゃないよっ?
何もないところで転んじゃうのがナヤミ。
「うそでしょ!?きゃぁぁっぁぁぁ~」
「似てる――――――っ!」
今日も元気に・・・。モノマネされてます。
「そんな声変わりした声で真似されても気持ち悪いだけだからねっ!?」
お、起き上がれない~!誰か・・・
「美玲大丈夫?」
「みゆきぃ~!」
美由紀は、しっかりしてて。おまけに顔もスタイルもいいし、頭もいいしっかりちゃん。
ひそかに私の憧れ。
「また転んじゃったよぉー血ぃ出てる・・・」
「それより美玲っ・・・」
「えっ?」美由紀がこんなイタズラに微笑むことは滅多にない。これは何かあるかも!
「さっきさぁ。美玲が転んでた時旬がずっっと美玲のこと見てたよっ」
え・・・・・・・
「えぇぇぇっぇぇぇぇー!本当!?」
旬(シュン)は私の好きな人。野球をやっていて背が私よりも15cm高くて、焼けた肌がまぶしい。
バコッ
「痛ぁぁ・・・」
見上げると、優が私を見下ろしていた。コイツも旬と同じ野球部。