with~始まりの音



「はい、No.11の京子さんですね」

サラはシラサギ池の木の影から2人を見ていた

スマホを耳にあて、静かに言葉をつむぐ
「私はあの子がお勧めです。」

返ってきたのは静かな声だった。
『逃げ出したお前が決めることではない。』

ぶちっ

サラはため息をついて
遠くを走る京子を見つめた

頑張ってほしい…

サラはスマホをキツく握り直した


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