もう一度君の笑顔を
昼食の時間になった。


食欲の無い俺は、コンビニに言って軽めの物を適当に買ってくる事にした。


「食堂に行かないか?」


そう武井に誘われたが、気分は乗らない。


「いや、今日はやめとく。」


そう言う俺に武井は探るような視線を向けて来る。



だから、いったい何なんだよ!!


怒鳴ってしまいそうになるのをグッと堪えて、その場を離れた。


コンビニに行って、飲み物とおにぎりを買う。


全く食べる気にはならないが、一応何か口にした方が良いだろう。



部に戻る途中、朝から感じ続けている視線がまとわりつく。



自意識過剰だろうか・・・


そんなことを考えていると


「中野さん」


女子社員の集団に呼び止められた。


「何?」


イライラが前にでないように気をつけながら返事をすると、相手は、爆弾発言を放り投げて来た。


「彼女さんと別れたって本当ですか?」



「は?!」


思わず、大きな声が出た。



「あ、あの噂で聞いたんですけど。」


噂?何だそれ?


まさか、朝からの視線の正体はそれか??!!


「そんな噂、どこから出たの?」



苛立を隠しつつ聞けば


「高城さんが・・・」



小さな声でそう言われた。
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