想い人
パチッ。
首筋に痛みがはしり私は目をあけた。
「あれ?私…」
パッと目が合う。
「よく寝てたな。」
「原田大樹!!!」
あ、私あのまま寝ちゃってたんだ。
先程まで赤く染まっていた教室はもう真っ暗になっていた。
あれからどの位の時間がたったのだろうか。
「へぇ、呼び捨て。」
「うっ…せ、先生。」
「なんだか幸せそうな夢見てたけど?」
「夢?」
夢…と聞いて私は自分でもわかるくらい顔が赤くなった。
「もう暗いから家まで送るけど?」
「大丈夫です!!いいです!!やめます!!サヨウナラ!!!」
私は急いでカバンを持って部屋を出た。
そして走って学校を出た。
なんなのさっきの夢…
夢の中で出てきた王子様は
原田大樹
だった。