Change!俺とアイツの怒涛の9ヶ月日記
「…いじ、海司っ」


ん…?


この声。


すげぇ聞き慣れた声だ。


だって、俺の声だもん。


いや、ホントは俺の声じゃねぇんだけど。


入れ替わってるから、今は俺の声なんだ。


でも、どうして?


俺、何もしゃべってねぇんだけど…。


なんか、もう頭も痛くねぇな。


ついに天国に来ちまったのか?


恐る恐る、自分の声を絞り出す。


「…あ……」


えっ?


い、今の声って。


あれ?


「あぁぁ~っ?」


思わず目を開けて、ガバッと起き上がった。


「海司っ」


「へっ?」


ちょ…。


え…?


「海司。花音だよ。わかる?」


「花音…。お前、花音だよな?

じゃ、じゃあ俺は?」


「海司だよ。海司!

間違いなく海司だよっ」


俺の目の前に花音がいる。


女の姿をした花音が…。


自分の身体に視線をうつす。


骨張った腕に大きな手。


ズボンを履いたこの脚は…。


「花、音…。もしかして…」



「海司…。そうだよ…」

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