Change!俺とアイツの怒涛の9ヶ月日記
俺と花音は、どちらからともなく身体を寄せた。


ぎゅっと花音を、強く強く抱きしめる。


花音が、俺の目の前にいる。


俺の身体より小さな花音が。


「お前、花音だよな?」


花音の頬を両手で包み込んで、顔を覗き込む。


「海司。アンタ海司だよね?」


そう言って花音も、俺の頬を両手で包んだ。


「あぁ…」


俺の声に花音が涙目でほほえむ。


俺はまた、花音を強く抱きしめた。


「……よかった、花音…っ。

良かったな……っ」


「うん、海司。

よかった。

ホントに良かったぁ~」


割れるほどに痛かった頭も、今はすっかり痛みが消えていて、かえってスッキリしているくらいだ。


俺達は、取り戻せた自分の身体に感動して震えていた。


ひんやりと冷たいフローリングの上で、俺と花音は抱きしめ合ったまま、気が済むまで思いっきり泣いた。

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