Change!俺とアイツの怒涛の9ヶ月日記
元に戻ってからの変化
「美倉さん、部活に行こうか」
「あ、はい」
放課後、花音を部活に誘いに来る恵介。
俺はその様子を遠目に見ていた。
元の身体に戻って数日。
花音は慣れないマネージャーの仕事に、戸惑っているようだった。
もともとは、俺が恵介の誘いを断れなくて始めたマネージャーの仕事。
花音がやりたくて始めたことじゃない。
それが申し訳なくて、ちょっぴり胸が痛んでいた。
「佐野君、ちょっと待ってて」
「ん?いいけど」
何を思ったか、突然花音が俺のもとへ駆けつけて来た。
「海司、お願いがあるの。
今日、マネージャーの仕事を手伝ってくれない?」
「は?」
「海司に事細かく説明してもらったんだけど、実際に聞くとやるとじゃ全然違ってて。
上手く仕事をこなせないのよ。
突然私が仕事が出来なくなって、部員のみんなも不思議がってるし。
だから海司、直接指導してくれないかな?」
「そ、そうしてやりたいのはやまやまだけど、男の俺がマネージャーの仕事なんかしてたらおかしいだろう?」
「私が無理矢理頼んだことにしておくから。
お願いよ、海司」
「えー…」
あんまり気は進まなかったけど、そもそもこうなったのは俺に責任があるわけだから。
俺はしぶしぶマネージャーの補佐をすることにした。