Change!俺とアイツの怒涛の9ヶ月日記
それは一瞬の出来事だった。


俺は花音に向かってくるボールに、咄嗟に足を伸ばしてジャンプしていた。


スピードの速いボールを、思いっきり蹴り返す。


すると俺が蹴ったボールが、サッカー部員達が練習している場所へと正確に返って行った。


「花音、大丈夫か?」


「う、うん。私は平気」


「それなら良かった」


前にもあったっけ。


俺がライン引きをしていたら、ボールが飛んできたんだ。


今日は俺がそばにいたからいいようなものの。


花音だったら、絶対によけることは出来なかっただろうな。


結構危険だよな。


マネージャーの仕事も…。


「た、立花先輩…」


「ん?」


まだいたのかよ、一年の八代。


「い、今のすごかったっス」


「は?何が?」


「むっちゃ綺麗なボレーシュートでしたよ。

どうやったらあんなボールが蹴れるんですか?」


「へ?」


気が付けば、八代の後ろに他の部員達も集まって来ていて。


「すげぇ!あんなの初めて間近で見た」


「すげーかっこよかったよな!」


なぜか俺は部員達に絶賛されていた。
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