Change!俺とアイツの怒涛の9ヶ月日記
「海司」


この状況を見た恵介が、俺のそばに近づいて来た。


「なんなの?これ」


俺が問いかけると。


「さっきの海司がすご過ぎたからだよ。

やっぱり海司の運動神経はすごいよな。

帰宅部にしておくのは、もったいない」


恵介が言った。


「前から言ってるだろう?俺は体力がないんだってば」


試合中ずっと走り回っているサッカー部。


俺はおそらく5分も持たないだろうと思う。


「マネージャーの補佐なんかしてないで、サッカー部に入ったらどうなんだよ」


以前花音の姿になった俺に告白をして来た副キャプテンの石川が、突然口を開いた。


「バカ言うなよ。コイツがマネージャーの仕事の勘を取り戻したら、俺はすぐに帰宅部に戻るつもりだし」


今俺がここにいるのは、マネージャーの仕事を引き受けた責任を感じているだけであって、それ以外にいる理由は何もないんだ。


「っていうかお前ら、まだ部活中だろう?さっさと練習に戻れって」


部活をする時間は限られているんだ。


こんなことで貴重な時間を無駄にするなっつうの。


「それもそうだよね。

よし、みんな練習再開だ!」


恵介に言われて、部員達はグランドに戻って行った。
< 134 / 259 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop