Change!俺とアイツの怒涛の9ヶ月日記
「よし、完成だ。

うん。いいんじゃね?

完璧だ。

さすが、俺」


そう言って、至近距離でニッコリ笑う海司。


「あ、ありがとね。助かっちゃった」


なんだか照れくさくて、パッと顔をそらした。


「お前の部屋のクローゼットにタイトスカートがあるだろう?膝上の。

あれを履いて行け。

上はフード付きのグレーのパーカーでいい。

靴はスニーカーかな?ブーツでもいいけど。それで完璧」


「え…?なんか地味じゃない?」


もっとこう、フリフリとか。


可愛い系がいいのでは?


「男はシンプルな方が好きなんだよ。

あんまり気合い入れられても、一緒にいて落ち着かないから」


「へぇぇ、そういうもんなんだ」


やっぱり海司に相談して良かった。


自分のセンスで行ったら、佐野君を幻滅させていただろうから。


「でも…、良かったな。お前。

憧れの恵介に、初詣に誘われて」


「あーまぁ、それは。

海司がダイエットしてくれたり、見た目を変えてくれたからだよ。

じゃなきゃ私なんて、とてもじゃないけど相手にされてない」


「成り行きとはいえ、ここまで漕ぎ着けたんだ。

あとはお前が必死で努力しろ」


「うん…。そうだね…」


せっかくのチャンスだもの。


それを無駄にするワケにはいかない。
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