Change!俺とアイツの怒涛の9ヶ月日記
「俺はさ、今回のことがなくても、もうとっくに気づいてたよ。

海司が花音ちゃんに好きだって告白した時。

花音ちゃんの心がすごく揺れ動いていたから…」


「私が…揺れた?」


そんな…っ。


確かに、すごくビックリしたけど。


だからって、揺れたりなんかしていないはず。


だって私は恵介君にずっと憧れていて。


その彼と付き合えているんだもの。


揺れるはずないよ。


「私…、揺れてないと思うんだけど……」


言いながら、声が震えた。


どうして?


なんで私、動揺してる?


「結構鈍いんだね。

純粋と言えばそうかもしれないけど、ここまで鈍いとさすがの俺も少しイライラするよ」


恵介君は、深く長いため息をついた。


「仕方がないから、教えてあげる。

多分、そうすることが。

俺が今海司にしてあげられる、たった一つのことだと思うから……」


さっきから別人みたいな恵介君。


一体、何を言おうとしているの?


「花音ちゃん。

海司のことが、好きだよね?

家族みたいな関係で好きとか、そんな意味じゃないよ。

恋愛感情で、好きでしょう?」


恋愛感情?


私が海司に?


「そんな。ちが…っ」


違うよって言いたかったのに、その続きが言えなかった。


なぜか、言葉にならなかった。
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