Change!俺とアイツの怒涛の9ヶ月日記
俺の言葉に震え上がる石川。


周りにいた部員達も、このやり取りを聞いていたようで、ざわつき始めた。


「うっそ、まじー?マネージャーと立花先輩付き合ってんのー?」


「えー俺、ショックなんだけどー」


花音に淡い恋心を抱いていた部員達は、さすがにショックを隠し切れないようだ。


「ちょっ、ちょっと海司、そんなこと言っていいの?」


花音が大きな目で俺を見上げて言った。


「いいの?ってなんだよ。

なんで隠す必要があるんだよ」


「だ、だって…。同じ部活内だし…」


「部員同士で付き合って何が悪いんだよ。花音だって、別に俺だけひいきするつもりもないんだろう?」


お前のことだから、みんなに分け隔てなく接するはずだし。


「みんな、わかってくれるって」


「う、うーん…」


なんだか納得いかない様子の花音だけど、俺はそんなこと気にしない。


「まぁ、そういうことだから。よろしくな~」


みんなにヒラヒラと手を振って、俺はグランドへと走り出した。


そんな俺のすぐ横に、恵介が走って追い付いて来た。


「海司、すごいね。大胆発言。

俺は部員の手前、花音ちゃんと付き合ってるとは言えなかったけどなー」


「それがよくわかんねーんだよなあ。

堂々としてりゃあいいじゃん。別に悪いことでもないだろう?」


「いやー、歴代のカップルがことごとく別れて来てるからねー。

それでマネージャーが何人も入れ替わってるから、そういうのもあって」


まぁ実際恵介も花音と別れたもんな。


そういう意味じゃ、皆に黙っていたことは正解なんだろうけど……。
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