Change!俺とアイツの怒涛の9ヶ月日記
「母さんって、どうしていつもこんなに部屋を綺麗にするの?」


少し、緊張しながら聞いた。


そうしたら、さっきまで笑顔だった海司のお母さんの顔が一気に曇って。


口をつぐんで、黙り込んでしまった。


そのまましばらく沈黙が続いたから、私は身動きもとれず、おばさんの言葉をただ待っていた。


「そうね。どうしてここまでしてるのかしらね」


「えっ?」


やっとおばさんの口から出たのは、意外な言葉だった。


「きっと、そうしないと落ち着かないからだわ。

そういう性格なのね。私って」


そう言うとおばさんはニコッと私にほほえみかけて、洗濯物を取り入れにベランダへと向かった。


その姿は、普段通りのおばさんだったけど。


さっきのおばさんの表情。


今までに見たこともないような、苦しそうな表情だった。


どうしよう。


私。


聞いちゃいけないことを聞いちゃったかもしれない……。

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