今年の終わり、この恋も終わった
「ねぇ。やり残したこととか、ある?」
ひっついた肩が、彼女の温もりを伝えてくる気がした。
彼女の隣のこの場所を、心地よく思いながら、俺は今年を思い返す。
特別何か、ということは特になかった。
1年は長いようで短くて、去年の年越しのバカ騒ぎもつい昨日の様に思う。
「ない、かなー。まぁでも…今年は、色々と濃い1年だったな」
「そう?」
「あぁ。っつか、やっぱ寒いな。もうちょっとこっち寄れよ」
「えぇー?もう寄れないよ」
肩を抱き寄せるようにするが、彼女はもうそれ以上こちらへ寄ってはくれなかった。