ミントグリーン~糖度0の初恋~
そして、念じ続けて1年。
前の年のクリスマスプレゼントも辞退した私に両親は呆れたり、心配したり。
でも、私は何となくだけど清雲兄ちゃんの言いたいことが理解でき始めていた。
何でも簡単に手に入れてきた私はすぐに色んなものを欲しがって、常に与えてもらうことを当たり前にしてきた。
本当に欲しいものが何なのか分からなくなっていたように思う。
本当に欲しいものを1つに決めて、それに拘り続けることで私はきちんとそれだけを見つめ続けることができた。
それは、私にとって一番必要なことだったと思う。
10才の誕生日。
「千波。
念ずれば、必ず、花開く……だよ」
2人の兄が私の願いを叶えてくれた。