ミントグリーン~糖度0の初恋~



「今日で卒業だけどさ、俺たち2人とも東京の大学に進学だろ?

学校も近いしさ。ちょうどいいっていうかさ、付き合うのに支障もないと思うんだ」



告白は続く。



私の目の前に立って、一生懸命ありがたい言葉を積み上げてくれているのは、同じクラスの鷹野 加一郎(タカノカイチロウ)。


クラスだけじゃなくて、生徒会でも一緒だった。


カイチくんが副会長で私が書記。


カイチくんは生徒会だけじゃなく、バレー部にも所属していてレギュラーセッターだった。



「生徒会は副会長で。
バレーはセッターで。

いいところまでいっても、今一歩で花形ポジションに届かないんだよなぁ。

いつも地味さが付きまとうっていうか、結局1番手にはなれないんだよ」



本人は自虐的に笑っていたけど、私はそんな縁の下の力持ち的なポジションが似合うカイチくんが好きだった。



もちろん、友達として。
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